SAKAKIHARA

a long time ago 芽登温泉での出来事

その他

まるで、ポツンと一軒家のような、北海道の「芽登温泉」

25年前、「何もない所へ行こう」という目的で決まったのが、大自然の中の一軒宿、秘湯「芽登温泉」です。

大部屋(二間のふすまを外して使用)に8人で宿泊。

同じフロアに他の宿泊者がいなかったこともあり、枕投げをしたり、笑い転げたりして、とても楽しい夜を過ごしていました。

日が変わったころ、どこからかうっすらと聞こえてくるピアノのような音

オルゴールかな?誰か音楽聴いてるのかな?

結局、時計の時刻お知らせ音じゃないかと納得をし、あいかわらず組体操の「扇」をしたり「ピラミッド」をしたりして「落ち着く」という概念を知らない8人の夜は続いていました。

誰も飲んでいないのに、酔拳の真似事で大盛り上がりの1時過ぎ。

やっぱりどこからか聞こえてくる音楽。

ずいぶん長い間聞こえています。

うっすら聞こえる程度だったこともあり、夜中ではあったけど誰かがピアノの練習をしているのだろうと結論付けました。日中は部活や塾で忙しい宿のお嬢さんがピアノの練習をしているイメージでいたのです。

2時頃だったでしょうか。そろそろ寝ようとしたとき、やっぱり聞こえるピアノのような音。

さすがにおかしくないか?常識的に考えてこんな時間にずっと弾いている人おらんじゃろ?と誰かが言ったとたん、急に怖くなってきた8人。

歯磨き、トイレすべてを諦め、電気を消して慌てて布団に飛び込みました。

私も布団をかぶり、髪の毛一本外に出ないように隠れ、布団の中から両隣の友達と手を握り合います。

すると間もなく、4組づつ向かい合わせで敷いていた布団の間を、ミシリ、ミシリと畳の上を歩く気配を感じます。

進んでいる方向、スピード、今私の布団の前を通過してる!って全て感じる。間違いなく誰かが歩いていたのです。

怖さもピークに達し、どこかに連れ去られないよう両隣の友達の手をぎゅっと握りしめたところで、私の記憶は途切れます。たぶん眠ったんだと思う。

気がつくと朝。

8人全員、同じ足音を聞き、同じ気配を感じていました。そして友人たちも一様に、スッと眠りにつき朝を迎えていました。

そんな話を、GWで帰省してきた友人に聞かせたところ、「へぇ~、芽登温泉行ってみたいね」なんて、さも作り話でも聞かされたかの如く、のんきに言うんですよ。

ところがこの晩、友人が夜中に目覚めると、どこからともなく音楽が聞こえてきたそう。震えあがった友人の報告を聞き、私は笑いが止まりません。

またいつか芽登温泉に行ったとしても、そういう怖いことはもうないと思うんです。何も出てこない気がする。

もしまた友人の家で不可思議なことが起きたら「めとちゃん」って呼びかけてみて欲しい。なんらかの手段で返事をくれるかもしれないから。

そしてこのブログを書くにあたり、自分たちは大きなミスをしていたことに気が付きました。

「芽登温泉」のことを、まさに今日まで「めと温泉」と言っていたけど、「めとう温泉」が正解であったことを今知りました。

これが原因かな。「めと温泉サイコー!」なんて、何度も間違いを繰り返すから、芽登の妖精が出てきたのかもしれませんね。

そっか。友人にも「めとちゃん」じゃなく「めとうちゃん」って呼び掛けてもらわんといけんかなぁ。

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