6時起床
7:10のバスに乗って、熊野本宮大社まで行き、そこから違うバスに乗り換えて「発心門王子」へ移動。
このときは霧雨程度だったけど、いずれ大きな雨雲に入ることが分かっていたので、レインウェアを着て歩き始めます。
団体の皆さんが写真を撮られていたので、すかさず私も輪の中へ。
どうやらこれは「腰痛のお地蔵さん」らしい。
親切な男性が「ほら、ここ、分かれているでしょう。腰が痛い人はここにお賽銭を挟んで祈ればいいんだ」と、お地蔵さんを持ち上げて教えてくれました。
「おじさん、写真撮りたいから、そこ持ち上げておいてくれます?」って、甘えてみた結果がこの写真です。
「発心門王子(ほっしんもんおうじ)」から「熊野本宮大社」の道のりは約7キロで、数ある熊野古道の中でも距離が短く、熊野本宮大社を目指すルートになるので、最も人気のコースです。
写真ではわかりにくいけど、桜が咲いていました。5輪ほど。
そういえば1週間ほど前、「和歌山県では、突風により葉が落ちたことで、春と間違えて桜が咲いた」とのニュースが流れていました。
私もみつけたんですね!!
このコースの歩行時間は2時間なので、山歩きが不慣れな方でもここなら歩けるでしょう。
古道感もたっぷりで、いいと思う、このコース!
昨日もそうでしたが、この道も虫や鳥の声がなく静かです。
雨が降っていることも関係はあるでしょうけど、生き物の気配がしないんですよね。
臭いも、ふんも、毛も、掘った跡もみつけられなかった。
普通の山とはあきらかに違うんです。
私にはずっと憧れてきた山岳レースがあります。
そのレースに出場する選手たちが、悪天候でも前に進み続けるその姿に、何度も勇気付けられてきました。
なので悪天候とまではいかなくても、雨の中を歩いてみたいと思っていた私にとって、この日の雨は待ち望んでいたものでした。
4日分の荷物を背負い、レインウェアを着て雨の中を進む・・・山岳レースに思いを馳せ嬉しくて仕方なかった。
途中から本格的に降り始めました。
足元もどんどん悪くなっていく。
いいぞ、いいぞ!!
特に石は滑りやすいので要注意です。
何度もヒヤッとしたけど、山岳レースを思えば、神様が与えてくれた演出だとさえ思えます。
近場の山ならば、雨が降るから止めておこうとなりますが、三重・和歌山まで来てしまうと「雨でも行くぞ!」と当然のこととして受け止められるのが、これまた素敵でしょう♪
熊野本宮大社が近くなったと分かってくると、大好きな山岳レースを想いながら進む山歩きが終わる寂しさで、なんともいえない気持ちになりました。
こういう時間、もっと続いて欲しい。
熊野本宮大社
平安時代には皇族・貴族が、その後は武士や庶民へも広がり、「日本第一大霊験所」と仰がれました。
ところが明治22年の大水害でほとんどが流され、高台であるここへ移されたのです。
本来は500m南、熊野川の中洲にありました。
そこは現在、「永遠の聖地」として特別な信仰を集めています。
この巨大な鳥居の奥には、熊野三山の神々が降臨した聖地があるのですが、先に勉強しておかなかったがために、お昼ご飯は何を食べようかと考えながら遠くから眺めただけとなりました。笑
ガイドブックには、熊野古道は春と10月がベストシーズンと記載がありましたから、晴れていたらどんなにたくさんの人だったのか・・・。
それで私はレインウェアを来たままお昼ご飯を食べたり、宿泊地までバスで移動したのですが、熊野古道ではみんな同じような格好ですから、ずぶ濡れでも遠慮がいらないのは助かりました。
ちなみに私が着ているのは、山岳レースの優勝者と同じレインウェアです。色も一緒♪
夜間でも目立つ「赤」が安全でいいなと思って買ったけど、考えてみたら私が夜間の、しかも雨の中で山歩きをすることは考えられず、それなら好きなオレンジにしておけばよかったかなと、ちょっと思ったりしてる。笑
この旅にきて、何度も思ったことの一つが、「早起きの行動開始はなにかといい」です。
この日も午前中にはメインの山歩きを終え、午後の時間がたっぷりと残りました。
そして友人と協議の結果、1800年前に発見されたという日本最古の温泉「湯の峰温泉」に立ち寄ってみることに。
この写真はバスの車内からですが、硫黄が流れ出し、いかにも源泉といった感じに、私の好奇心はバスが停車する前からマックスに。
この奇妙な建物「つぼ湯」は完全予約制の貸切風呂で、2時間待ちだったために諦めたけど、覗いてみたかったなー。
それで私たちは公衆浴場の「薬湯」に入ったのですが、どういうわけかお風呂場の扉は開けっ放しで入らなければならず、ソワソワしながらお湯に浸かるという体験をしました。
何が入っているから「薬湯」と呼ぶのか知らないけど、足の疲れが取れたのは薬の効能かなー。
湯の峰温泉の後は、1.2キロ離れた川湯温泉に。
そして野趣あふれる大露天風呂「仙人風呂」に。
私はホテルの露天風呂(あの砂利を超えた10歩先が仙人風呂)を、薄暗くもあったし、友人も一緒だったから入れたけど、外国人の4人組女性のグループは川の真ん中まで入って浸かっていました。
ちなみに友人は仙人風呂(川)へ1人で入りに行ったんです。勇気あるわー。
「冷たっ!!」って一言発して、戻ってきました。
ウケるし、イケてる!!
そのノリ大好き。最高だよー。
で、仙人風呂ってこんな感じらしい。
知らないおじさんと裸の付き合い・・・ちょっとまだ私には出来んなー。
旅もあと1日となりました。
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